頑張って用意したコンテンツは広める努力を忘れてはいけない

コンテンツを軸としてネットショップのブランディングや集客を行う、コンテンツマーケティングという手法。ECサイトのメディア化対応とも呼ばれ、EC業界のトレンドとしてメディア化を実施するEC事業者も増えてきた。

しかしせっかく時間と人的コストを割いて用意したコンテンツ、作ってそのまま放置してはいないだろうか。放置していても検索エンジン経由でそれなりに人目につくだろうが、頑張って用意したコンテンツはできるだけ多くの人に読んでもらうような努力をしてほしい。そうした努力はサイトの成長スピードを速めるのにも役に立つ。

 

コンテンツが人目につくには

メディアサイト内にユーザーにとって有益なコンテンツを用意したとしても、それが人目につくには、下記に挙げるようにさまざまな経路がある。

  • 検索エンジンから
  • ブックマーク(お気に入り)から
  • SNSから
  • 別サイトのリンクから

この中でも特にSNSからの流入は、メディア運営者の努力次第で増加させることができる。メディアサイトの運用は受け身ではなく、攻めの姿勢が大事。ただ検索エンジンからの流入を期待しているだけでなく、自ら進んでアピールしていこう。

 

サイトを更新したらまずやること

SNSでファンにお知らせ

メディア内にユーザーのためになるような記事を投下したら、まずはFacebookやTwitterなどの公式SNSアカウントにて、既存のファンに対して更新したことをお知らせしてほしい。もしSNSアカウントを取得していないのであれば、すぐにでもアカウントを開設しよう。無料で利用できるのだから、使わない手はない。各種SNSについては「ECサイトの販促には無料で使える6つのSNSをフル活用しよう」を参考にしてほしい。

 

新商品のセールスばかりを発信するのはNG

SNS運用で失敗する多くのパターンは、新商品や絶賛売り出し中アイテムなどの、セールス情報ばかりを発信してしまうこと。ユーザーはSNSをビジネスのためではなく、趣味として利用している。趣味として使っているSNSのタイムラインを、企業のセールス情報ばかりで埋められてしまってはいい気分はしない。

だからSNSに投稿する際にも、セールスの”におい”は出さずに、普段は見えないショップの裏側を紹介したり、豆知識を織り交ぜるなどして、あくまでもファンを楽しませることを第一に考えてほしい。上手なSNSへの投稿の仕方については「ユーザーに愛されるソーシャルメディア運用をする6つのコツ」にまとめているので、参考にしてほしい。

 

SNSのフォロワーを増やす努力も欠かさずに

SNSもフォロワーがいなければ意味がない。アカウントを取得した直後はフォロワーの数もゼロなので、まずはフォロワーを増やすことから始めよう。

フォロワーを増やすには、SNSを頻繁に利用して、その他のユーザーも積極的にフォローしていくとよい。Twitterなら積極的に他アカウントのつぶやきをリツイートするなどして、親密度を高くしておく。SNS上のつながりを密にしておくと、より拡散などの効果を得やすくなる。

 

メルマガで連絡

新しく用意したコンテンツを読んでもらうには、メールマガジンも有効活用したい。メールマガジンというとSNSが登場する以前の、前時代的なコミュニケーションツールと思われがちだが、現代においてもメルマガの力は偉大だ。実際本文中のリンクのクリック率は、SNSよりも高くなる傾向にある。

それにネットショップを運営しているなら、リピート購入を促す施策として、是非メルマガは利用してもらいたい。上手な運用については「120%の効果を発揮するメールマガジン活用術」を参考に。

メルマガを送付するリストは、過去に自店で購入いただいたお客様などが対象となる。少しでもショップに対して興味を持っているであろうユーザーなので、無条件に送付するメルマガよりも読んでもらえる可能性が高くなる。

 

新着記事を広めて得られる効果とは

SNSなりメルマガなりを利用して、メディアサイトへの流入が増加すれば、二次的なメリットを得ることができる。

 

拡散効果でより多くのユーザーの目にとまる

SNSの投稿によって記事が拡散されれば、より多くのユーザーにコンテンツを見てもらえる可能性が増える。これはSNSならではの恩恵の一つ。

もちろんユーザーが求めているような質の高いコンテンツを用意する必要があるが、ユーザーにはまるものであれば、しっかりと評価してくれるだろう。

 

被リンク効果でSEO的に有利になる

SNSでのシェア数が増えれば増えるほど、それは被リンクとなり、サイトの評価を高めてくれる要素となる。つまり拡散されればSEO的な面でも強くなり、自然検索にて上位表示されやすくなる。

SNSでのシェアだけでなく、多くの人の目に触れるということで、他サイトからの純粋な被リンクが増加する可能性だって大いにある。自然検索の流入を後押しする意味でも、コンテンツを広めておくことの重要性が分かる。

 

ファンが増える

サイトのファンを増やすことは一朝一夕でできることではない。ファンづくりは日々の努力の積み重ねの結果なのである。ファンになってもらうにも、ただ待っているだけよりも、積極的にアピールしていく必要がある。

そのためにも、新着記事の用意ができたら、SNSやメルマガなどのツールを駆使して宣伝する。地道ではあるが、こうしたことを続けていくことでいつの日かファンがお客様となり、ショップの売上げに貢献してくれるようになる。

 

おわりに コンテンツの制作から宣伝までがワンセット

コンテンツは一生懸命作っても、宣伝をおろそかにしてしまう担当者は非常に多い。どれだけ良質のコンテンツを用意しても、誰にも見てもらえなければ意味がない。だからこそコンテンツの制作から、その記事を宣伝するまでの作業をワンセットとして取り組むようにしてほしい。

用意した記事がSNSなどで爆発的に広まれば、それだけウェブサイトの成長も加速し、さまざまな恩恵が生まれる。そのことは「オウンドメディアの成長スピードを速めるならSNSを起爆剤に」の記事でも細かく説明しているので、是非参考にしてほしい。


【著者からの一言】

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鍵谷 隆 -KAGIYA TAKASHI-

当記事は2016年ごろ、私がECサイトのコンサル経営をしていた時期にまとめたノウハウ集だ。そのため外部サイトへのリンクが切れていたり、Googleや各種ASPなどの外部システムの仕様変更などで状況が変わっている可能性があることだけは了承してくれ!

ただ商いの本質は変わることはない。ネットショップ運営でお困りの経営者や担当者なら、当サイトの記事も必ず役に立つはずだ。全てのEC関係者に幸あれ。検討を祈る!