商品購入後のサンクスメールで気を付けるべき5つのこと

お客様に商品を購入いただくと、まずは注文確認メールが自動で送信される設定にしているショップが多いのではないだろうか。そして担当者が注文を確認したときに、始めて手動でメールを送ることになると思う。

このサンクスメールの送付はもはやネットショップの定例作業である。注文の確認をするとともに、感謝の気持ちを述べたり、入金先のご連絡をしたり、スタッフと客様が初めて接点を持つポイントだ。

今回はサンクスメールをお客様に送るときに気を付けるべきことについて、ご説明していく。

 

サンクスメールの役割

気を付けるべきことの前に、まずはサンクスメールの役割について。

冒頭でも述べたが、商品購入後の担当者からのメールは、ショップスタッフとお客様が初めて接点を持つポイントとなる。実店舗なら店員が接客をして、店員の態度が良ければお店自体の印象も良くなる。接客を必要としないネットショップでは、サンクスメールでの接触で好印象を与えることが、顧客満足度を上げることにつながる。

ある対象に一番最初にコンタクトしたときと、一番最後にコンタクトしたときの二点が、人が印象を抱く上で重要なポイントとなる。そのためネットショップにとって、ファーストコンタクトとなるサンクスメールは、印象操作をしていくためには、その他の定例業務以上に意識しなければない作業でもある。

 

サンクスメールで気を付けるべきこと

差出人を明記する

ショップの誰が担当となってメールを送っているかが分かるように、通常のビジネスメールのように「○○ショップの山田です」と差出人を明記すること。

これは自動送信メールと手動メールを区別して、しっかりとショップ担当者があなたの注文を確認しましたと伝えるのに有効。ネットショップのその性質上、開店休業状態になっていることが分かりにくいので、自動ではなく手動メールが来ることで、お客様は安心する。

 

誠実さのアピールにも

担当者を知らせることは、商品が届かなかったときや不備があったときなど、何か問題が発生した際にはその担当者を頼りにすればよいことをお客様にお伝えできる。担当者をしっかりと立てておくことで、お店としての誠実さをアピールすることにもつながる。

メールの文末には「何か問題がありましたら、担当の山田までいつでもご連絡ください」と一言付け加えておくだけでも、お客様の印象も変わってくる。

 

気づいたらすぐに送る

注文が入ったことが分かり次第、サンクスメールはすぐに送信するようにしよう。メールでの対応だからといって、決して後回しにしてはいけない。

迅速な対応はお客様を安心させるだけでなく、何より気持ちがよい。EC業界に限らず言えることだが、対応の早い担当者や企業には信頼・好感を持ちやすい。

 

まずは感謝のメッセージから

サンクスメッセ―ジと言っているだけあって、最初に送るメールにお客様への感謝の言葉を忘れてはいけない。これがないと事務的なメールになってしまいがちだし、どんな人も感謝の言葉をもらって嬉しくない人はいない。

「この度は当店をご利用いただきありがとうございます。当店がお客様の生活をより豊かなものにするお手伝いをさせていただけますこと嬉しく思います。」のように、お客様に対する感謝のメッセージが最初に入っているだけで、ショップへの印象は良くなる。

 

入金先情報を明確に

クレジットカード決済の場合は既に入金済みになっているだろうが、銀行振込みやゆうちょ振替の場合は、一番最初のメールにて、振込先情報を伝えなければならない。金融機関への直接の振込みなら以下の内容をお伝えしてあげよう。

  • 金融機関名
  • 支店名
  • 口座種別(普通 or 当座)
  • 口座名義人

以上の情報が最低でも必要になるが、金融機関番号や支店番号なども盛り込んであげると、よりお客様にとって優しいメールとなる。

 

手数料についても明記する

お客様が金融機関への振込みやコンビニ払いを選択した場合には、振込み手数料がかかる。この手数料については、多くのショップがお客様負担にしていると思う。

いくら手数料がお客様負担になることをウェブサイト上に表記していたとしても、お客様としては気づいていないことも多い。「ウェブサイトに記載しているから」というのはお店側の一方的な言い分で、お客様としては商品代金以外にかかる費用は事前に連絡してもらいたい。

クレームにもなりかねないので、サンクスメールには「振込手数料はお客様の負担になる旨ご了承願います」といった文言を載せておこう。

 

商品発送の目安を教えてあげる

ネットショップでのお買い物は、決済後にすぐに商品を使うことができないのがもどかしい。決済が完了すれば、お客様はさらにその商品への欲求が強くなり、配送されるまで”まだかまだか”と待ちわびるもの。

だから「○○営業日以内には発送させていただきます」や「今から商品の発送準備を致しますので、4~6日以内にはお届けできるかと思います」といった発送や到着の目安を教えてあげるとよい。

 

おわりに サンクスメールは客様の安心とショップの誠実さをアピール

注文を確認後のサンクスメールでは、お客様を安心させてあげるとともに、ショップの誠実さや好感をもたれるためのアピールのポイントにもなる。

ただのメールだからとおろそかにすることなく、しっかりとその役割を意識して、お客様に愛されるショップづくりのツールとして、有効に利用していこう。


【著者からの一言】

profile

鍵谷 隆 -KAGIYA TAKASHI-

当記事は2016年ごろ、私がECサイトのコンサル経営をしていた時期にまとめたノウハウ集だ。そのため外部サイトへのリンクが切れていたり、Googleや各種ASPなどの外部システムの仕様変更などで状況が変わっている可能性があることだけは了承してくれ!

ただ商いの本質は変わることはない。ネットショップ運営でお困りの経営者や担当者なら、当サイトの記事も必ず役に立つはずだ。全てのEC関係者に幸あれ。検討を祈る!