ネットショップの賑わい感を演出するキャンペーン企画9選

機械的な印象になりがちのネットショップで売上を出していくためには、賑わい感の演出が重要になってくる。何年も前に更新がストップしているネットショップなんて怖くて利用したくないだろう。

賑わい感を演出するには、定期的に季節ごとのイベントやキャンペーン企画を打っていくのが理想で、集客やコンバージョン率の向上という意味でも効果を発揮してくれる。

今回はネットショップの集客にも使えるキャンペーン企画を、9個ほど厳選してご紹介していこう。季節のイベントごとについてはこちらの「ネットショップの集客で使える季節柄のイベントごと12ヵ月分」を参考にしてくほしい。

 

送料無料キャンペーン

ネット通販において、お客様が一番払いたくないのが送料だろう。
実店舗であれば送料なんてかからないのに…と感じるが、実店舗まで足を運ぶ手間を省くのがネット通販のため、送料が発生するのは仕方がない。とは言っても、お客様心理としてはできるだけ送料がかからないに超したことはない。

欲しい商品が並んでいるんだけど、送料を払ってまで購入したくはない…と思っている方には送料無料は絶好の購入チャンスになる。新規顧客の獲得からコンバージョン率の向上まで、ネットショップにとっては実に多くの恩恵をもたらしてくれる施策だが、店舗の負担も大きくなるので乱立には注意だ。

 

ポイント還元キャンペーン

ポイント制度を導入しているショップであれば、ポイントの還元率をシステムで設定していることだろう。キャンペーン期間中はその率を変更するだけで対応可能のため、送料無料と同様、利用しやすい施策。
方法としてはポイントの還元率を上げる(普段は1%のところ2%にするなど)ことや、ポイント付与を通常の2倍や3倍とする方法がある。

楽天市場でもポイント2倍週間といったキャンペーンが開催されているように、ポイントキャンペーンは消費者の購買欲求を高めてくれる。特に女性はポイントを貯めるのが好きなので、女性をターゲット層にしているショップなら効果的に利用できるキャンペーンだろう。

 

クーポン発行キャンペーン

期間中にお買い物いただいたお客様に、次回のお買い物時に利用できるクーポンを発行するキャンペーン。ポイントキャンペーンと同じく、新規顧客をリピーター化させるのに効果がある。

注文の確認メールと同時に、次回利用できるクーポンコードを送付してお知らせしよう。ただしショップのシステムにクーポン機能が備わっていることが必須になる。ちなみに無料でネットショップを開設できるBASEでは、クーポン機能も無料で利用できる。

クーポンの利用で固定の金額をOFFにするのか、パーセンテージでOFFにするのかは、お店の方針で決めていこう。

 

SALEキャンペーン

SELEやバーゲンという言葉を聞くと、今だけのお得感が増すものだ。セール時期しか買い物をしないという方も稀にいらっしゃる。

新春セール、サマークリアランス、ウィンターバーゲン、決算セールなど、季節の節目ごとに開催しやすく、特に決算前は在庫を現金化できる利点がある。

SALEはショップにとっても一番の目玉になるので、トップページにも大サイズバナーを設置して積極的にアピールしていこう。

 

もれなくもう一つキャンペーン

お土産屋さんに行くと、「3個購入すると1個無料でプレゼント」というポップが立てられていることがある。それぞれを値下げするよりも「1個無料になる」の方がインパクトが強い。さらに2個購入予定の方であれば、もう1個購入するだけで2個手に入るなら、もう1個余分に購入しようかなと思うだろう。客単価を上げるのに効果的な手法だ。

このキャンペーンはお土産屋だけでなく、ネットショップでも活用してみよう。ポイントとしてはお客様の平均購入個数より、少し上のラインをもう一個無料キャンペーンの基準に設定することだ。

 

試供品プレゼントキャンペーン

試供品のプレゼントは新規顧客を捕まえるのに効果的なキャンペーンだ。食品関係やスキンケア系のショップにとっては相性がよい。ただし低単価商品だと元が取れないので、ある程度単価の高い商品に限って利用してほしい。

お客様としてもネットショップに並べられた商品を見て”いいな”と思っても、ちょっと高いな…と感じて購入をためらってしまうことがよくある。そんなときには、まずは無料サンプルや試供品を試したいと思うはずだ。

試供品にはスーパーの試食のように返報性の原理を利用できる。返報性の原理とは心理学のテクニックの一つで、何か施しを受けたらそのお返しをしたくなるという、人が持つ自然な気持ちのことだ。

この返報性の原理が働き、試供品を提供することでその後の購入につながりやすくるなる。

 

懸賞キャンペーン

懸賞キャンペーンは直接の購入には結びつかないかもしれないが、ネットショップの集客や認知度向上という点で効果を発揮してくれる。

そして当選者にプレゼントするアイテムだが、間違っても店舗とは関連のないアイテムを用意してはいけない。”話題性がある”というだけで選んでしまったら、懸賞の応募数は増えるかもしれないが、見込み客ではないためその後につながらない。
プレゼントの品にはお店の目玉商品を設定するようにしよう。

 

Twitter ハッシュタグキャンペーン

Twitterにはハッシュタグと呼ばれる概念がある。「♯○○○」のような文字列を見たことがないだろうか。♯(シャープ)から始まる文字列をハッシュタグと呼び、ハッシュタグを使用することで関連のある情報をまとめることができる。

キャンペーン利用の方法としては以下の通りだ。

1.ショップ側が「♯○○○(○に入る言葉は店舗名など)」というハッシュタグをつけてTwitter投稿することで、抽選で○名様に売れ筋商品をプレゼント! というキャンペーンを始める。

2.ユーザーが「♯○○○」のハッシュタグ付き投稿をTwitterで行う。

3.キャンペーン期間終了後、ショップ側がハッシュタグの投稿を確認し、当選者を決める。

その他のプレゼントキャンペーンと同じじゃないかと思われるかもしれないが、Twitterを利用するメリットもしっかりとある。
例えば「はがきを送る懸賞方式よりも気軽に応募できる」や「リアルタイムで効果測定できる」、「Twitterのフォロワーを増やすことができる」など。SNSが普及した現代ならではのキャンペーンだ。

 

時事ネタと組み合わせたキャンペーン

キャンペーンネタが思いつかないということであれば、時事ネタと組み合わせるとよい。その代表が野球球団が優勝したときの「○○球団優勝セール」のようなキャンペーンだろう。

他にも「オリンピック記念セール」や「ワールドカップ出場記念セール」など、スポーツとの組み合わせは相性がよい。

 

おわりに キャンペーンは定期的に

以上9個のキャンペーンをご紹介してきた。季節柄のイベントごとやキャンペーン企画を上手に組み合わせることで、賑わい感がにじみ出るネットショップとなる。季節のイベントごとはこちら「ネットショップの集客で使える季節柄のイベントごと12ヵ月分」を参照。

イベントの目的は集客が主になるだろうが、キャンペーンの場合は、新規顧客の獲得、客単価の向上、リピーターの獲得など、目的別に応じてキャンペーンを打っていくようにしよう。


【著者からの一言】

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鍵谷 隆 -KAGIYA TAKASHI-

当記事は2016年ごろ、私がECサイトのコンサル経営をしていた時期にまとめたノウハウ集だ。そのため外部サイトへのリンクが切れていたり、Googleや各種ASPなどの外部システムの仕様変更などで状況が変わっている可能性があることだけは了承してくれ!

ただ商いの本質は変わることはない。ネットショップ運営でお困りの経営者や担当者なら、当サイトの記事も必ず役に立つはずだ。全てのEC関係者に幸あれ。検討を祈る!